妊活

産婦人科でよくいわれる、ホルモンバランスって何?

生理がなかなかこない、生理がきすぎる、排卵しない、更年期症状、月経前症候群(PMS)などで産婦人科を受診したときに、

「ホルモンバランスの乱れ」

と言われたり、聞いたことはありませんか?

今回は、このホルモンバランスって一体何?ということをお話しようと思います。

女性ホルモンは2種類ある

女性ホルモンの代表格といえば、エストロゲンですね。実は女性ホルモンはもう1種類あります。プロゲステロンというホルモンです。

そもそも、女性ホルモンの原料って何だと思いますか??
コレステロールです。
良質な女性ホルモンを作るために、良質は油の摂取はとても大切です。

話を戻しますが、女性ホルモンにはそれぞれ役割があります。
大まかな作用を下に示します。

この2つが女性ホルモンとよばれるものなんですね。

ホルモンの司令塔は脳(視床下部)である

エストロゲンとプロゲステロンというホルモンがバランスをとりあい、
生理がきたり、排卵したり、基礎体温が上がったり下がったりするわけです。

ホルモンの司令塔は脳の視床下部というところです。

視床下部から下垂体に司令がいき、下垂体からFSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンとLH(黄体形成ホルモン)というホルモンが分泌されます。それらが卵巣に作用して、卵巣からエストロゲンとプロゲステロンが分泌されるという仕組みです。

生理のおこる仕組み

この2つのホルモンがバランスをとりながら、月経〜排卵〜月経の流れができあがっています。

エストロゲンとプロゲステロンは上記のような動きをします。

FSHが卵胞(卵のもとのようなイメージ)を刺激する(卵胞期)
⇨エストロゲンが分泌されて子宮内膜を厚くする
 (受精卵がやってきてもいいように、準備を始める)
⇨エストロゲンがある一定濃度を超えると、
 LHサージ(LHが一時的に大量に分泌されること)が引き起こされて、
 排卵が誘発される(排卵期)
⇨排卵後の卵胞は黄体となり、プロゲステロンを分泌し、
 エストロゲンとも協力して、着床しやすい内膜を維持する(黄体期)
⇨着床されなかった場合、その内膜は排出される(月経期)

というのが大まかな月経の仕組みです。

ホルモンバランスが崩れるとは…

ホルモンバランスが崩れるというのは、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れている状態のことを示すことが多いです。

比率としてグラフ化してみました。
バランスが取れている状態が正常のグラフ。

エストロゲンが高い状態でも、プロゲステロンが低い状態でも、
両方低いんだけど相対的にエストロゲンが高い状態でも、
ホルモンバランスが乱れている≒トラブルが起きやすいと考えられます。

このエストロゲン優勢という状態は、子宮体がんや乳がん、筋腫や内膜症などとも関連があると言われています。

女性ホルモンが作られるのは上記以外にもある

女性ホルモンは卵巣で作られているんですが、他にもあります。

脂肪組織に含まれるアロマターゼという物質によりエストロゲン合成が促進されるため、まず脂肪細胞の多い肥満の方は、エストロゲンが高い傾向にあります。子宮体がんのリスクに肥満がありますね。

あとは、腎臓の上にちょこんとある副腎という臓器も性ホルモンの合成と深い関係にある臓器です。副腎はストレスがかかったときに分泌される抗ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌器官でもありますので、ストレスがかかりすぎて副腎が疲れてしまっている(副腎疲労症候群)ときは、女性ホルモンのバランスも崩れていると予測できます。

まとめ

女性ホルモンには2種類(エストロゲンとプロゲステロン)あり、それぞれがバランスを取りながら変化しています。

そのバランスが崩れた状態を「ホルモンバランスの乱れ」ということが多いです。

乱れる原因は色々ありますが、よく言われるストレスというのは副腎にも影響がありますし、ホルモンの司令塔でもある視床下部にも影響があるので、以下のホルモンの流れが狂いやすくなってきます。自律神経の乱れはホルモンバランスの乱れにも直結しますので、深呼吸したりリラックスする時間もぜひ作ってみてくださいね。

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原紗希
原紗希
現役産婦人科医。外来診療では検査や薬の処方だけではなく、患者さん一人ひとりに合わせた多方面からのアドバイスも行う。2児(6歳・2歳)の母。
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