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産後の腰痛はなぜ起こる?予防や対策は?

産後の腰痛はなぜ起こる?腰痛予防と対策

「産後に腰が痛いのは仕方ない」「産後は骨盤ケアをしないとガタガタのままになるかも」と整体や骨盤矯正を検討している産後のママは多いかもしれません。

みなさんの「産後の骨盤」のイメージってどんな感じですか?

  • 産前産後の骨盤の変化、実際にはどのくらいなのでしょうか?
  • 痛みが起こる人はどんな人?
  • 予防するためにはどうしたらいい?

今日は産前産後の骨盤について解説していきたいと思います。

産前産後の骨盤の変化

妊娠中は妊娠を継続するため、ホルモンの影響で子宮やその周辺の筋肉・靭帯などの組織が色々と緩んでいきます。(子宮の壁などもホルモンで緩むから、あんなに大きく伸びることができるんですよね!)

その影響は同じように骨盤周囲の靭帯にも作用して、骨盤自体も確かに緩んでいきます。

特に骨盤の前側の関節である恥骨結合部分(下の図の部分)は、実際に分娩前後の時期には開いたりします。

ただ、その開きを数字でみてみると、

  • 妊娠による恥骨結合の幅の増加は2mm〜9mm
  • 痛みのない人の平均的な増加は6.3mm
  • 10mm以上の離開があると靭帯の問題があるかもしれない
  • 産後4〜12週で妊娠前の状態に戻る

Bjorklund 2000)

と言われています。

6mmを指で作ってみると、意外と少ないな〜って言う風にも感じたりしませんか?この幅は、ホルモンバランスの影響による生理的な変化なんですよね。つまり、ホルモンのバランスが戻るのに伴って、この緩み(開き)も戻っていくものなんです。

https://mamanoclinic.com/archives/1197

腰痛が出る人と出ない人の違いは?

骨盤の緩みそのものは、この時期の生理的な変化なので全員に起こるものですが、骨盤周辺の痛みは全員にあるわけではないですよね?

緩みが痛みの原因なら、全員が痛いはずなのに、痛い人と痛くない人がいるのはなぜなんでしょうか?

1.筋肉の問題

  • お尻・お腹の筋力が弱い(または使えない)
  • 骨盤底筋・お腹のインナーマッスルが弱い(または使えない)

これらの筋肉は、骨盤を支える役割があります。これらが弱かったりうまく使えない中で、さらに骨盤周りの靭帯が緩むことで痛くなるということもあるようです。

2.左右が非対称

  • 足を組むクセがある
  • 横すわり(お姉さん座り)をよくしている
  • 抱っこの時に片方の骨盤に子供を乗せている
  • 昔、足をよく捻挫していた

など、妊娠前から体の使い方によって、骨盤周辺の筋肉や靭帯も左右差があると、痛みにつながることがあります。

3.腰痛歴がある

  • 骨盤の外傷歴がある
  • 腰痛や仙腸関節痛(骨盤の後ろ側)を経験したことがある
  • 前の妊娠中に腰痛があった

という方は妊娠中に腰痛になりやすいという報告もあります。

産後の痛みを予防するには?

妊娠中に腰痛があると、産後腰痛になるリスクが高くなる(Ostgaard 1997)

つまり、妊娠中の状態が産後の状態を作り、産後の状態が次の妊娠中の状態につながっているので、体の状態はずっとつながっているんですよね。

 

痛みがある場合

何が原因で痛みが出ているのか?はなかなか自分ではわかりません。

人によっては過去の捻挫から来るものかもしれないし、人によっては普段の体の使い方からくる左右のバランスの悪さかもしれないので、そこを見極めるためには専門家の力を頼るのがオススメです。

痛みがない場合

今後、痛みが出ないようにするためには、日常の過ごし方が大事なので、出来るだけ左右が非対称にならないよう、座り方・寝方・抱っこの仕方・立ち方などに気をつけながら生活するのがいいのではないでしょうか。

特に産後すぐの時期は、ホルモンの影響で体が弛緩しているデリケートな時期。この時期を大切に過ごすことで、その後の痛みを予防していけるといいなと思います。

 

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ABOUT ME
理学療法士 近藤可那
理学療法士 近藤可那
病院のリハビリテーション科にて勤務後、自分の出産経験をきっかけに産前産後の身体のトラブルに対しての医学的なケアが希薄な事に気づき、この分野でのリハビリの勉強を始める。 産婦人科での活動のほか、産後の身体ケアサロン運営、ママや妊婦さん向け講座、理学療法士作業療法士向けの勉強会運営をしている。
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