その他の女性のお悩み

生理前にチョコレートが食べたくなるワケ

PMS

みなさんは、生理前になにかしらの不調を感じることはありますか?

生理前に何らかの症状がある人は、生理のある女性の40%と言われ、2−10%の方は日常生活に支障をきたすくらいのレベルと言われています。

今回はPMSについての導入と、チョコレートが食べたくなる理由についてまとめました。

PMSってなに?

比較的まだ新しい概念にはなりますが、
生理前になにかしらの不調がある、それを月経前症候群(PMS)と言います。

どんな症状がでるの?

身体症状としては

  • 下腹部痛・膨満感
  • 乳房痛
  • 肌トラブル
  • むくみ
  • 頭痛やめまい
  • 肩こり など

精神症状としては

  • イライラ
  • 情緒不安定
  • 抑うつ感
  • 注意力や集中力の低下
  • 睡眠障害 など

が挙げられます。

精神症状が特に悪化して、日常生活に支障をきたすようなものを、月経前不快気分障害(PMDD)と言います。

普段の診療では、身体症状よりも精神症状が強くて受診される方がおおい印象があります。

いつ症状がでるの?

月経3−10日前に症状がでることが多いと言われています。

月経3ー10日前ということは、黄体期ですね。

原因は?

これも諸説ありまして、

  • エストロゲンとプロゲステロンのバランスの乱れ
  • さらに上位のホルモンの乱れ
  • 精神的ストレス など

と言われています。

最近では、副腎疲労症候群がバックにあることも多いと言われていますし、自律神経の乱れの症状ともかなり重なるところが多いです。

病院での治療法

生活指導

食事指導や運動指導、生活習慣指導を行います。

PMSに限らず、ホルモンの乱れといわれているような状態を良くしていく上で、自律神経の乱れというのは切っても切れない関係にあると思います。

ストレスが強かったり、睡眠不足が原因になっていることもあるので、そこは説明します。

また、甘いものがやめられず、食べて⇨低血糖⇨食べて⇨低血糖を繰り返し、それに伴って気分がアップダウンしていることもあるため、甘いものとの付き合い方も重要になってきます。

漢方

婦人科では、漢方は比較的よく使われます。

私は漢方に関しては専門医ではないので、そこまで詳しくないですが、患者さんの状態や体質をみながら処方することもあります。

合う患者さんには合うようですが、そもそも味が受け付けられず飲めないという患者さんもいらっしゃいます。

低用量ピル

上の図で、PMSが出現する時期は生理前、ということは黄体期に当たります。

PMSの症状が、黄体から分泌されるプロゲステロンと関わりがある場合、低用量ピルで効果があることがあります。

産婦人科でよくいわれる、ホルモンバランスって何? 生理がなかなかこない、生理がきすぎる、排卵しない、更年期症状、月経前症候群(PMS)などで産婦人科を受診したときに、「ホルモンバランス...

ですが、患者さんの症状がプロゲステロンとはあまり関連がない場合、低用量ピルを内服してもあまり変わらなかったということもあります。

そういうときは、やはり初心に戻り、生活指導やストレスケア中心になります。

  • 気分のアップダウンに悩む患者さんあれば、生理前に甘いものやカフェインを減らしてもらう
  • 乳房痛がある患者さんは乳製品を減らしてもらう
  • 意識して早く寝てもらう
  • 栄養素を意識してもらう
  • ストレスがはっきりあるなら対策を一緒に考える

などなど、患者さんごとに状況は異なるので、
一緒にできることからやっていきます。

チョコレートが食べたくなるワケ

生理前にチョコレートが止まらない、という話をちょくちょく聞きます。

これにはちゃんと理由がありまして…

リラックスしたいからとかとも言われていますが、
栄養の視点からみると、女性ホルモンの合成と関係があるとされています。

女性ホルモンをつくるときに、マグネシウムと銅が必要になってきます。

チョコレートにはこれらが含まれているんです。

本能的に、マグネシウムと銅を摂りたいと思っているということではあるのですが、どうしても砂糖も多いと、急激に血糖値が上がって、下がったときにイライラして…という気分のアップダウンにもつながってきますから、例えば砂糖の少なめのチョコにしてもらったり、マグネシウムをしっかり意識してもらったりすることもあります。
(マグネシウムはまた別記事にしますね)

まとめ

生理前というのは、いろんな状況が重なって、
様々な不調が出やすい時期ではあります。

ですので、いつも以上に普段の生活や過ごし方に目を向けてあげると、楽になることがあります。

交感神経を過剰に刺激するようなことを減らすこと。

  • 砂糖やカフェインのとりすぎ
  • ブルーライトを夜遅くまで浴びる
  • 睡眠不足

などは自分で少し気をつけるだけでも体は変わりますから、
できることからやってみてくださいね。

ABOUT ME
原紗希
原紗希
現役産婦人科医。外来診療では検査や薬の処方だけではなく、患者さん一人ひとりに合わせた多方面からのアドバイスも行う。2児(6歳・2歳)の母。
免責事項

当サイトにコンテンツを掲載するにあたり、内容には細心の注意を払っておりますが、必ずしも正確性を保証するものではありません。
また、当サイトの全ての情報は診断・治療行為ではありません。
診断・治療を必要としている方は、すみやかに医師・各専門家に相談してください。
本サイト上の情報利用に関して発生した損害などに関しては、一切責任を負いかねます。