前回は産後のメンタルを中心に、どんなときに人はストレスを感じやすいのか、などお話をしました。
今回は自分でストレスをケアするための方法についてまとめました。
正直、あまり医学部ではストレスに対してどう対処するのか、ということを習った記憶がありません。多少は精神科の授業でやったような記憶がありますが、これだ!と思えるような、実践の場で使えるようなことは知らなかったんですよね。
でも、患者さんの話を聞くと、どう考えても、これが今の状態に影響を与えていそうだなということがあったりします。それに対して何もアドバイスできない自分がもどかしく、また自分のストレスケアもやりたいという思いから、心理学や脳科学の勉強をはじめました。
ニュートラルに戻す
とある出来事に対して、ネガティブな悪い判断をしているとき、
それをニュートラルに戻すことで、一気にストレス反応は変化します。
要は、ネガティブの裏に隠れたポジティブに気付くということです。
人間は、知覚認識をするときに、差があって初めて理解できるという特徴があります。比較対象がないとわからないんですね。
幸せではないと思う出来事があったから、幸せを認識できるんです。
愛されてないと感じることがあったから、愛されることが認識できるんです。
となると、ネガティブも必要なものであって、ネガティブもポジティブも欠けてはいけないものであることがわかるかと思います。
正体をみつける
漠然と不安や恐怖を感じているときにまずやってほしいことは、
一体何を不安と思っているのか、何を恐れているのか、正体を見つけるということです。具体的にノートに書いてみましょう。
例えば今の新型コロナウィルスを例にとってみましょう。
新型コロナウィルスが怖いといったときに、人によって「何が怖いのか」「何が不安なのか」ということは違ってくるはずです。
自分が感染するのが怖いのか、仕事を失うことで社会的立場を失うことが怖いのか、経済的に困窮するのが怖いのか…
いろんな思いがあるでしょうから、その根っこを見つける感じです。
正体がわかったら、対策を立てる
そして、その根っこに対する対策を考えておきます。
具体的な対策をたてるんです。
「想定内」という状況にしておきます。
新型コロナウィルスとなると、テーマが少し大きいため想像しにくいかもしれませんが、日常で起きうる悩みに対して、正体をみつけて対策を立てておくだけでも、ストレスはかなり減らせると思います。
お産のときや産後の不安などには非常に効果的だと思います。
自分が大切にしていることを知る
自分が何を大切にしているか、自分が何者であるかと知るということも、
ストレスケアにおいては重要です。
自分が大切にしていることにデメリットを与えそうな人物に対してはストレスを感じやすくなりますし、自分の価値観の高いものを下げるような人に対してもストレスを感じやすくなります。
ということは、何にストレスを感じるかを知ると、自分が何を大切にしているのかということを知るチャンスでもあります。
ストレスが自分が大切にしていることにどう役に立っているのかという問いかけをすると、自分の体にとって有益なものになったりもします。そうすると、体の反応も変わってきます。
何かを成し遂げるときに感じるストレスに対して、何かを避けようとしたりするときに感じるストレスは脳の苦痛系を動かしてくるため苦しいものになり、感情の起伏が激しい状態を引き起こします。
ニュートラルな状態って?
一番体にとってはストレスがない状態になりますので、
免疫のバランスもとれ、体調がいい状態になります。
産後うつをなくしたい
実のお母さんと比較してしまうパターン
無意識に比較してしまっている相手に、実のお母さんがあります。
結構多かったのが、「泣いている赤ちゃんを泣き止ませることができなかった。」といって悩まれているママたち。
「お母さん(ママの実母)が抱っこするとすぐに泣き止むのに、私だと泣き止まないんです…。」という話を何人かのママに言われたことがあるんですね。
これも突き詰めると一緒で
- 赤ちゃんが泣き止むことが○、泣き止まないことが×
- 赤ちゃんがすんなり泣き止んでくれることが理想で、それができない現実とのギャップ
ということになります。
赤ちゃんが泣くメリットもあるんですよ、必ず。
それをご自身で調べてみてもいいと思います。必ずありますからね。
「赤ちゃんが泣いててもいいんだ!」になると、一気に楽になります。
赤ちゃんが泣くって、本当に大切なことなんです。
ママだから、大きな声で泣ききることをさせてあげられてるし、
赤ちゃんも安心して泣けるんですね。
ママの心の余裕ももちろん大切ですから、そんなことも順番にお話していけたらと思います。
