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副腎疲労症候群って何??

副腎疲労症候群とは??

あまり日本では馴染みのなかった副腎疲労症候群(アドレナル・ファティーグ)について書いてみようと思います。少しずつ取り扱うクリニックも増え、広まってきているなという感じはありますが、医者の中にはまだまだ知らない人もたくさんいると思います。

よんでそのまま「副腎が疲労している状態」ですね。
慢性疲労と言われる状態の一つに、副腎疲労が関わっているのではないかとされています。

現代のストレス社会と非常に関わりの深い疾患だと思います。

副腎ってどこにある臓器なのか

腎臓の上にちょこんとある臓器です

副腎ってなにしてるの

一言でいうならば、身体がストレスに対処し、生き延びるのを助けている、といった感じでしょうか?要は、ありとあらゆるストレス源に身体が対処できるようにするのが、副腎の役目です。

副腎から分泌されるホルモンの役割も本当にたくさんありまして、

  • 糖のコントロールや血糖調節
  • タンパク質・脂肪の分解
  • 電解質のコントロール
  • 抗炎症
  • 抗酸化
  • 心拍数や血圧コントロール
  • ストレスコントロール
  • 性ホルモンのコントロール

などなどが多岐に渡ります。

簡単に言うと、こんなたくさんの役割を担う副腎が疲れてしまって上記の働きがうまくできなくなっている状態が副腎疲労の状態です。

副腎疲労症候群の症状

  • 朝なかなか起きられない
  • 寝付きがわるい
  • 風邪をひきやすい
  • 風邪などの治りが遅い
  • 立ちくらみが頻繁に起こる
  • 小さなことでクヨクヨ悩む
  • 喜怒哀楽が激しくなる
  • 恐怖や不安、うつ状態
  • 食事をすることが疲れる
  • 夕方から元気になる
  • 性欲がなくなる
  • 記憶力の低下
  • そもそも、何かを考えることが面倒である  などなど

うつ病と診断されて薬を出されたり、「疲れですね」「ちょっと今体力が落ちてるんですね」あるいは不定愁訴で済まされてしまいそうなものとよく似ているんですよね。

副腎への負荷により現れる疾患

副腎疲労があることで、どんな病気になる可能性があるのかをいくつかあげてみましょう。

  • アレルギー疾患(喘息やアトピーなど)
  • PMS(月経前症候群)
  • 骨密度低下
  • 不眠症
  • 低体温
  • カンジダ
  • うつ
  • 肥満
  • 高血圧
  • 高血糖や低血糖

どのような経過をたどるのか?

特にストレスを感じた時にでる「コルチゾール」というホルモンは、やる気や元気をもたらすためには大事なものなのです。そのコルチゾールが出せなくなってくると、気力がなくなり、疲れが出ているという状態になってきます。

警告期

あまりはじめは自覚がない時期

抵抗期

 頑張ってコルチゾールを分泌し続ける時期

このときはまだコルチゾールがだせているので、精神的にも肉体的にも元気な状態です。

疲憊期

副腎が疲弊してくる時期

副腎が疲れてくるので、コルチゾールの分泌が悪くなってきます。
疲れを自覚しやすくなったり、風邪をひきやすい、風邪をひいてもなかなか治らないということが起きてきます。

副腎機能不全

コルチゾールの分泌ができなくなる時期

動けなくなります。

原因は?

身体がストレスと認識して、コルチゾールという抗ストレスホルモンを頑張ってだそうとした結果、副腎が疲れてくるものなので、「コルチゾールが過度に出ている状態」が原因なわけです。

生活習慣

副腎の一日のリズムがあります。そのリズムに逆行すると、副腎が本来休むはずの時間にも頑張り続けることになり、副腎が疲れやすくなります。

夜は寝る、まずはこれが基本です。

炎症

体内のどこかに炎症があると、炎症を鎮めるためにコルチゾールが使われます。たとえば、リーキーガット症候群といわれるような腸の炎症、慢性上咽頭炎など、隠れた体内の炎症が引き金になっていることもあります。

食べ物

あまり「これはだめ」「あれはだめ」ということを言うのは好きではないのですが、腸の炎症であるリーキーガット症候群を起こす可能性ある成分としてわかっているのは、グルテン(小麦粉)とカゼイン(乳製品)です。

ストレス

一言でストレスと言ってもたくさんありますが、交感神経が過緊張状態が続くと、どうしても腸内環境に影響が出てきます。

あまり冷たいものをお腹にいれすぎることで、消化管の蠕動運動が低下し、交感神経に傾くという物理的なストレスもあります。

あとは精神的なストレスももちろん影響します。人間関係や仕事、将来やお金への不安、これらの感情も、その感情が長く続けば自律神経のバランスはどうしても崩れますよね。これは、多くの方が経験したことがあると思います。日中、嫌なことがあると夜眠れなかったり、何日も何日も同じことを考えて疲れてしまったり…。

自律神経である交感神経と副交感神経は、どちらが悪いとかいいというものではなく、バランスが大切ですよね。腸内細菌も、この細菌がいい、悪いというよりもバランスが大切。

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まとめ

副腎疲労症候群については、ここでは書ききれないこともたくさんあります。
世間ではいいといわれている食事法が逆効果になることもありますので、もし「副腎疲労症候群かな」と思ったときには、対応可能な病院で治療してもらうことをおすすめします。

それと同時に、自分でもできることをできることから少しずつ取り組んでみると回復が早いと思います。

  • 夜は眠るための準備を日没後から整える
    (室内の電気を少し暗くしたり、スマホなどを寝る前には手放すなど)
  • 自分の感情や身体のセルフケア

あたりからでしょうか。
いいと言われることをあれもこれもと一気にやりすぎて、「あーやらなきゃ…」となると逆効果ですからね。ゆっくりと、でも着実に。

私の体験談

おそらく私も副腎疲労症候群だったんだろうな、と思った時期が産後にありました。

  • 朝起きれないのは当然
  • 疲れていて眠いのに寝れない
  • 体重は今より10kg近く少なくて、動けない
  • 子供を保育園に預けてから自分はベッドで寝ているだけ(動けないから)
  • 栄養のあるご飯を食べようにも作るのが億劫
  • 悲しいようなイラつくような変な感情が入り乱れる
  • 甘いものがやめられない
  • 熱が全然下がらない
  • アトピー大爆発
  • 物事を落ち着いて考えられない

本当に辛かったです。
でも今はその状態からは卒業しました。
いつも元気でいつも穏やか!ではないですよ、もちろん(笑)

私にとって一番影響が大きかったのは、精神的なストレスでした。
それまで栄養も体のケアも勉強して、それなのになんで?!という状態だったんです。ここの落とし穴についてはまた書きますね。

ABOUT ME
原紗希
原紗希
現役産婦人科医。外来診療では検査や薬の処方だけではなく、患者さん一人ひとりに合わせた多方面からのアドバイスも行う。2児(6歳・2歳)の母。
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