産後

産後の不調、アプローチ方法はたくさんある

産後というのは、ホルモンの変化に加えて、赤ちゃんとの生活、睡眠サイクルの変化…本当にいろんなことが起きてきますよね。

更年期の不調に関してもそうなんですが、すべて「ホルモンバランスのせい」にしてしまうと、実は他に原因があったりしても、そちらに目を向けることができなくなってしまいます。

調子が悪い原因を探し続けることもしんどいときがあるんですが、「コレに決まっている」と決めつけてしまうことで、よくなる可能性を潰してしまうこともあるため、もったいないなと思うこともあるのです。

というわけで、産後の不調に対して、「ホルモンバランスのせい」もあるけど、他の原因を解決することで身体も気持ちも楽になることがあるので、今日はその話をしようと思います。

睡眠不足は身体にも心にも影響する

ここは一つ産後の安定には欠かせないポイントだと思っています。

ですが、授乳で睡眠不足だったり、どうしても神経が過敏になって熟睡できなかったりというのは、新生児ママのあるあるですよね。

睡眠不足になると、交感神経が優位な状態になるため、普段なら流せるようなことでもイライラしたり、と思ったら反動で落ち込んだりととにかく自律神経が乱れがちになります。

良い睡眠を取るためには、日中の過ごし方や寝る前の過ごし方、メンタル状態というのは非常に重要になってきます。

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あとは、「赤ちゃんが生まれたら、自分の睡眠時間を確保するために家族でどう対応していくか」というのを前もって話しておくこと。そうすることで、海馬が一度学習済の状態になるのて、初めて知った!という状態よりもストレス状態になりにくいんですね。

ママが安定していると、赤ちゃんもよく寝てくれたり、夜泣きが少なかったりと赤ちゃんも安定してくれます。

とにかく自分の状態を整えることをまずは一番に、家族で話してみてくださいね。

栄養状態はどう?

メンタル状態に影響を与える栄養素はいくつかありますが、産後ママで不足している可能性が高い代表的なものは、「タンパク質」「鉄」かなと思っています。

鉄は、妊娠中に不足しやすいことはご存知の方も多いと思います。そこに、出産によって血液を失うため、産後に鉄欠乏性貧血であることは珍しくありません。採血で貧血の値(ヘモグロビン)が正常であっても、体の中の鉄分が不足していることは少なくありません。

また、妊娠中に鉄欠乏性貧血を指摘されて鉄剤を処方されたのに、なかなか貧血が改善しない場合、

  • タンパク質不足
  • 消化能力の低下

が背景にあることがあります。

タンパク質の中でも、トリプトファンは幸せホルモンのセロトニン・眠りのホルモンのメラトニンの原料でもあるため、メンタル状態や睡眠にとって大切な栄養素の一つです。

一人ひとり合う食材というのは違いますので、「この食材をたべればいいよ」という話はあまりしないのですが、身体の消化吸収システムは同じはず。コレのスイッチを入れるという意味で、「食事の仕方」や「食事のときに胃酸を出す」という話をしています。

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妊娠中のママの貧血が赤ちゃんの貧血に繋がります。

そうすると、赤ちゃんの夜泣きや癇癪、湿疹、憤怒痙攣などなどの症状が現れることがありますので、鉄欠乏については妊娠前からしっかり対策をとっておきましょう。

思考をニュートラルに

自律神経が乱れる原因の一つに感情の乱れがあります。感情が乱れるのは、認識・認知に偏りがあるからなんです。

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この記事にも書いていますが、感情というのは「偏見」です。その偏見の度合いが強ければ強いほど、感情の動きが激しくなります。

そして、
自分にとって価値観の低いものほど、ジャッジが強くなり、自分にとって価値観が高ければ高いものほど、ニュートラル(いい意味で、どっちでもいい♫/中庸)でいられることが多いです。

子育てに関しては、いいと言われる情報・これはダメと言われる情報がたくさんあり、それに振り回されて疲弊してしまっているママさんたちがたくさんいます。

「いい」か「悪い」かは人によって違うし、「合う」「合わない」も人によって違うんです。

だから、「自分にとって何が大切か」をはっきり自覚した上で「どの情報が自分にとって必要なのか」自分で選ぶことが大切かなと思うんですね。

姿勢も、感情や睡眠と関係している

姿勢や筋肉のコリ・歪みというのは、

  • 感情
  • 睡眠の質
  • 消化能力
  • 自然治癒能力

などなど、たくさんのことと関わっています。
背中から自律神経は出ていますし、そこに歪みがあれば自律神経の機能に影響がでることくらい容易に想像ができます。

妊娠中や産後の身体のトラブルについては、産前産後の理学療法士の先生と一緒に何度もライブ配信でお話をしていますので、参考にしてもらえると嬉しいです。

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まとめ

いろんな角度からのアプローチがありますが、これもどれからでもいいと思います。自分がやってみたい、これならできそうと思うところからでいいと思います。

少しずつでも続けてもらえると、必ず身体は答えてくれます。

欲を言えば、妊娠前から身体や心を整えておくと、妊娠中や産後も自分の大切なものや大切なことを大切にしながら生活できるかなと思います。

ABOUT ME
原紗希
原紗希
現役産婦人科医。外来診療では検査や薬の処方だけではなく、患者さん一人ひとりに合わせた多方面からのアドバイスも行う。2児(6歳・2歳)の母。
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